1. の歌のひみつ
 
 
 

    日本人なら、だれでも知っている歌(童謡)があります。
  そう、「チューリップ」です。
 

  ♪ さいた さいた チューリップの 花が
 

      ならんだ ならんだ    黄色

 

       どの花みても  きれいだな  
 
 

    この歌は、東京都世田谷区にすむ近藤宮子さんというおばあさんが、昭和5年(1930

    年)に作詞したものです。 「どの花みても/きれいだな」という歌詞について近藤

    さんは、「なにごとにも良いところがあるものです。とくに、弱いものには目をくば

    りたい、という自分の思いをこめました」と語っています。昭5年といえば、すでに

    日本が悲惨な第二次世界大戦への助走をはじめていたとても不安な時代でした。その

    不安な時代に、近藤さんは、みんなの良いところを見つめあおうという気持ちを、こ

    の「チューリップ」の歌に託したのでした。

     だれでも知っている「チューリップ」の歌には、こうしただれにも知られて来な

    かったようなヒミツがあったのです。

    そして、この『チューリップ物語』の 

    第6章「チューリップの歴史」で紹介

    している通り、チューリップの花の歴

    史には、おどろくばかりのたくさんの

    ヒミツやすてきな物語がひそんでいる

    のです。詳しくは第6章で述べますが、

    それは、まず最初に「平和の使節」ブ

    スベキウスがトルコからはじめてヨー

    ロッパに紹介した花でした。そしてだ

    れも彼もが狂ったようにその球根をもとめる「チューリップ狂騒」を至るところ

    で引き起こすほど、人びと愛される花として世界中に広まっていった花でした。

    さらに、日本でも、「花の栽培などで戦争に勝てるのか! 」とどなり散らされた

    時代に、チューリップは大切に守られた花でした。

     つまり、「博愛、真摯な愛、愛の告白、不滅の愛」という花言葉があらわす通

    り、チューリップは人びとのあいだに愛をはこんできた花であり、平和を願う花

    として育てられてきた花なのです。

 
 
 

 


目次に戻る  / 1. チューリップの歌のひみつ
2. チューリップの伝説  / 3. いろいろなチューリップ   / 4. チューリップ切手
5. 日本と世界のチューリップ祭   / 6. だれも知らなかったチューリップの歴史
7. 21世紀、世界中に愛と平和の花を咲かそう!   / 8. チューリップの本
おまけ:チューリップ3兄弟のひみつ